2015-01-09

『明治初心の精神に立ち返るとき』


遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 1月7日付け産経新聞『正論』欄に、文芸評論家・新保祐司氏が「戦後70年の認識を言動の根本に」という論稿が掲載されていました。(http://www.sankei.com/column/news/150107/clm1501070001-n1.html)
 その中で新保氏は、「戦後70年後の今年から3年後には、明治維新150年の年(2018年)を迎えること」を念頭に、「明治初年の精神を取り戻さなくてはならない」とし、「その高貴なる精神の代表者」として西郷隆盛を挙げ、『敬天愛人』の思想(注1)こそ日本人は想起すべきであると主張されておられました。
 また1月8日付け産経新聞『正論』欄に掲載された東京工業大学名誉教授・芳賀綏氏の論稿「高朗なる明治の精神に立ち返れ」も、新保氏とほぼ期を一にして同主旨の内容を述べておられます。
 (http://www.sankei.com/column/news/150108/clm1501080001-n4.html)
 その中で、芳賀氏は、平川祐弘氏の著書『』平和の海と戦いの海』を紹介しつつ、終戦後の昭和21年元旦に出された『年頭詔書(「年頭、国運振興の詔書(新日本建設の詔書」』の真意に触れられ、『年頭詔書』の最初に『五箇条の御誓文』が引用されているのは、「日本の民主主義は敗戦を機に取って付けたもの」ではなく、「五箇条の御誓文にその根本理念が明示されており、近代日本の国家運営は民主主義を基底として出発した旨も、この詔書で明らかにしたい、という昭和天皇のご意向によるものだった」と昭和天皇の大御心を改めて確認しておられます(注2)。
 芳賀氏は、更に「昭和天皇の同じ見方」をしていた言論人として石橋湛山を挙げて、その主張を次の様に解説されているのはとても重要です。
 
 「湛山は明治から敗戦まで40年近く、自由主義の言論一筋に生きた人で、自身が社長だった東洋経済新報の昭和20年9月1日号『社論』に論じた。旧敵国の求める民主化は難事ではなく、五箇条の御誓文こそ、敬慕する明治大帝が「デモクラシーの真髄を道破せられた」ものであり、基本的人権も欽定(明治)憲法の柱で事新しくはない、「日本国民は速(すみや)かに五事の御誓文と欽定憲法とに帰れ。しからば米英ソ支、何事をなすを得ん」と。満々たる自信と厳然たる対勝者姿勢。40年一貫した剛毅(ごうき)不屈さが躍如としていた。」(傍線引用者)

 GHQの占領下にあって堂々たる論陣を張った自由主義者・石橋湛山の胆識もさることながら、当時の湛山の憲法観は特に注目すべきです。戦前「小日本主義」を唱えいわゆる「軍国主義」と闘った石橋湛山は、「左派リベラル」・進歩的文化人からも評価が高い人物ですが、デモクラット・湛山が『速やかに五事の御誓文と欽定憲法に返れ』と主張した見識をわが国の左右両派すべての政治家には是非とも共有して頂きたいものと切に願います。
 真にデモクラシーを擁護するのであれば、わが国の主権と国民の真の自由が奪われた占領下での、「憲法改定」は当然認められないと思います(しかも現に正論を主張したリベラルデモクラット・石橋湛山はいわれなき公職追放の憂き目にあっています)。湛山を評価し、自由とデモクラシーを尊重する者であればあるほど、今もって「日本国憲法(占領憲法)」を押し頂いている状況に対し、屈辱と感じるのが正常な感覚であり、『占領憲法無効・帝國憲法復元改正』の立場をとるのが筋ではないかと思うのです。
 戦後70年を迎えた今年。改めて真の「戦後体制(戦後レジーム)からの脱却」の意味を考え着実に実行していかなければなりません。その鍵は、畏れながら明治大帝の大御心をわが心と為された昭和天皇の御詔勅と御製、そしてその御事績にあると昭和天皇祭に際して思った次第です。

(注1)「敬天愛人」については、『西郷南洲遺訓』(岩波文庫)。あと黎明教育者連盟『観の教育』平成26年8・9月「偉人の言葉」参照。
(注2)『年頭詔書(「年頭、国運振興の詔書(新日本建設の詔書」』の真意の詳細については、黎明教育者連盟ホームページ「コラム『日本の国柄』」参照。
 http://reimei-kyoren.com/koramu/kunigara.html


柴田
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Author:黎明教育者連盟
黎明(れいめい)教育者連盟は皇室を敬い、伝統文化を守り、戦後の誤れる教育を正し、­日本の再興を子供の教育から目指す教育団体です。
小学生向けの「寺子屋」や、親子参加型の「親子寺子屋」「乳幼児寺子屋」などを中心に、絵画­教室、書道教室、礼法教室、着物教室、歴史講座、古事記勉強会、童謡・唱歌わらべ歌の­­­会、子育て相談などを運営しています。現代の興廃した教育環境の中で、自分の子供­にはどんな教育をしたらいいか、お悩みではありませんか。日本人として誇りの持てる人­生­を­お子様には歩んでほしいものです。どなたでも参加出来ます。ぜひお気軽にお問­い合わせ下さい。
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