2013-08-05
なぞのスクリュー

さてこの写真はいったいなんでしょうか?
これは、埼玉県川口市の某所のある会社の入り口に固定して飾って保存してあります。
実はこれ、あの戦艦三笠のスクリューの一片です。さて?なぜこんなところに?
私は仕事の関係で川口に行くのですが、車で何度か通りかかって、いったいあれはなんであろうか?
船のスクリューみたいだなぁと、いつも気になっていたんです。
そう思って、あるとき、車を止めて、下の写真の説明文を読んでびっくりしたのでした。

ここに書いてある事は、簡単に説明しますと、
日露戦争で大勝した日本海海戦の旗艦三笠はその栄光を讃えて横須賀に展示保存されていたが、
大東亜戦争で負けると、GHQの命令で、三笠を解体することになってしまった。仕方なく作業がはじまったが、
それに関わっていたこの会社の石井さんがこのスクリューと補助舵輪を入手することができた。
それで、三笠を作ったのは、イギリスの鋳造会社ストーンブロンズ社であって、石井を英語にするとストーンであるし、自分の会社も鋳造会社であるから、これは会社の宝として、保存する、といった内容です。

補助舵輪は会社の奥にあるようで、写真は撮れませんでした。
私の想像ですが、石井さんは、解体することが悔しかったんでしょうね。あの三笠ですからね。
当時の人々の心情が偲ばれる発見でした。しかし、大変価値あるものですよね。
ま、それでも解体は何とか中止されて(でも甲板上の色々な部品や重砲は撤去されてしまった)現在は横須賀の観光に貢献しているわけで、三笠保存会も立派にあります。
石井さんも保存会の会員であることは間違いないでしょう。
(いや、おいくつの方かわかりませんから、先代の人かもしれません)
實吉
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